【89】◾️お布施と御利益と投資する人 
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◾️お布施と御利益と投資する人 

神社に行くと、
墓石より細い、
石の棒が、
柵になっています。

その棒には、
神社にお布施をした人達の名前が、
彫られています。

高野山から、
さらに山の中にある、
立里荒神社には、
本殿に行くまで階段に、
沢山の鳥居が建てられており、
一つ一つの鳥居に、
お布施をした、
人の名前と金額が、
記載されています。

東大阪の石切神社の参道には、
お布施をした人の名前、
お布施の金額が記載されています。

お祭りには、
提灯や掲示板に、
お布施の金額と名前が、
紙に書かれています。

災害があって、
復興支援のために、
誰がいくら出したとか、
テレビで放映されています。

お布施は、
気持ちですから、
周囲にわかるように、
するべきではなく、
名前や金額は、
隠すものだと思います。

お布施をする人達は、
少しでも、
名誉欲、
自己顕示欲を求めては、
いけないと思います。

少しでも御利益を求めて、
お布施をしていたら、
名前が周囲に分かった時点で、
少なからず賞賛されます。
賞賛されたことが、
御利益という形になり、
求めていた御利益とは、 
違うものになってしまいます。

そもそも
御利益を求めて、
お布施をするものではありません。

お布施を受ける神社や寺、
お布施をする信者は、
その場で忘れることが、
重要だと思います。

神社やお寺が御利益を、
与えるものではありませんし、
お布施をした人は、
御利益を、
求めるものでは無いと思います。

宗教団体の中には、
お布施の金額で、
幹部になったり、
信者同士の立場が、
違うことがあります。
僕には、
理解ができません。

仏道の世界でも、
出世するのに、
多額のお金が必要です。

なくなった人に、
法名をつける際、
「院」をつけてもらう場合、
同じく、多額のお金が必要です。

投資形態によって変わりますが、
基本的に投資する人も同じです。
見返りを求めて、
投資してはいけません。
投資した金額や、
投資した人のことを、
周囲に話さない方が、
良いと思います。

人格に惚れて投資した、
企画に惚れて投資したのであれば、
投資した時点で、
投資家の役目を終了しています。
何も言う必要がありません。
投資したことすら、
忘れる位が良いと思います。

般若心経を唱え、
成仏すること、
108の煩悩を消すことを、
修行にしている僧侶が、
お布施した人の名前を、
公表しているのは、
何か違うような感じがします。

感謝は自分の心の中に、
存在するものです。
公表するものではありません。

お布施も感謝の形です。
公表するものではありません。

公表に至る慣習は、
様々な思惑があると思いますが、
僕には、
理解できないことですので、
勉強を積み重ねて、
もっと深く考えていけるように、
したいと思います。

相手をみることなく、
お碗の中の金額をみることもなく、
托鉢している、
僧侶の姿は美しいものです。
これが、
本来のお布施の姿だと思います。

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